世界中の国々を回ってお客様と会話をすると、パケット・ネットワークの構築および保守にいかに苦労されているかというお話をたびたび聞きます。

現在のTDMおよびパケット(イーサネット/IP/MPLS)ネットワークの運用は複雑すぎるため、運用コストがかさみ、結果として市場投入に時間がかかり、柔軟性が次第に失われてユーザー需要の変化にスムーズに対応できなくなっています。 ネットワークはいまだに新サービスを迅速に導入するための自動化機能と俊敏性を備えていません。  

ネットワーク事業者が成功するためには、変化に向けて速やかに行動する必要があります。  従来のアプローチでは、もはやアクセスからメトロまでのパケット・ネットワークを構築することはできません。

新しいアプローチによって前進

Cienaは、未来を味方にするのは適応型の人々であると考えます。近代化にとどまらず、積極的にパケット・ネットワークをモジュール式のより仮想的な自動化された設計に「進化」させる必要性を認識している人々です。

お客様にそれを実現していただくために、Cienaは「適応型IP」、コヒーレント光モジュールのサポート、新しい専用設計の複数のハードウェア・プラットフォームなど、パケット・ネットワーキング・ポートフォリオの特筆すべき機能強化を本日発表しました。 お客様に次のような重要な成長分野に効果的に対応していただくために、Cienaは従来の複雑なネットワークから、自動化されたより新しい適応型のパケット・ベースのネットワークへの円滑な移行を促進する分野に戦略的に投資を行っています。

  • 4G/5G
  • TDM/L2/L3/VNFビジネス・サービス
  • 次世代のケーブルMSOアクセス(Fiber Deep) 

それでは、新機能をご紹介しましょう。

将来のビジネスの成長への対応を可能にするCienaの適応型IP

誰かに連絡しようとするとき、15年前ならおそらく固定電話またはポケットベルで呼び出すか、自動車電話またはオフィスに電話をかけたでしょう。 連絡手段の多さは確かに素晴らしいことですが、実際には日常が複雑になり、生活に必要な柔軟性がかえって失われます。 現在ではスマートフォンがそれらのすべてを効率的に処理するので、生活はシンプルになり、柔軟性がもたらされ、以前と同様にきちんとニーズに対応できます。

この事実は、従来の硬直したIPベースのソリューションがもはや前進するための最善の方法ではない理由も明らかにしています。 このようなソリューションは過去に使用していたネットワーク向けに設計されたものであり、現在の利用には適しません。 重要な機能を失うことなく、将来に目を向ける必要があります。 アクセスからメトロまでのIPベース・ネットワークをスケーリングして簡素化するには、運用の複雑さを大幅に緩和する、効率化、仮想化、自動化された新しいアプローチが必要です。

当社は、この新しいアプローチを「適応型IP」と呼びます。

当社は適応型IPにより、より迅速なネットワークの導入、アップデート、変更によってサービス提供時間を短縮し、トータルコストを削減できるように事業者および企業のお客様をお手伝いしています。 これをどのように実現しているでしょうか。 運用の複雑さをなくし、従来(レガシー)のIP実装環境をサポートするために必要な電力、設置面積、メモリー、処理容量のオーバーヘッドをなくすことでこれを実現しています。 CienaのIP実装では、テレメトリー情報をほぼリアルタイムに生成してネットワークの健全性を評価することで、自動化されたネットワーク構成、パフォーマンス管理、最適化を実現します。

適応型IPは、プログラマブルなインフラ・レイヤー上で、Service Aware Operating System(SAOS)パケット・ソフトウェアによって実現されます。 また、プログラマブルなクラウド・ベースのテクノロジーとオープン・インターフェイスが組み込まれたインテリジェントな自動化OS(オペレーティング・システム)を提供する、モジュール式、ディスアグリゲーション型のマイクロサービス・ベースのアーキテクチャーを介して実装されます。 事業者は、この効率化されたアーキテクチャーによって特定の使用事例に適応できるDevOpsベースの開発サイクルを実現し、革新的な新サービスによって差別化を図ることができます。 

また、Cienaの既存のBlue Planet管理ポートフォリオに、エンドツーエンドでレイヤー0から3までのネットワークの設計、運用、管理を向上させるレイヤー3対応のRoute Optimization and Assuranceの新機能を追加しました。最近のPacket Designの買収によって取得した機能です。

コヒーレント光モジュール:容量と伝送距離が大幅に向上した最新のパケット・ネットワークの提供

また、コヒーレント光モジュールのサポートを複数のパケット・ネットワーキング ・プラットフォームに追加しています。この画期的な技術より、ネットワークのより多くの部分で光技術のメリットを享受できるようになります。 迅速で費用対効果の高いスケーリングが実現されるので、特にネットワーク・エッジで生じている帯域の継続的な増大に対応することができます。 コヒーレント光モジュールをサポートしているので、電力、設置面積、コスト、運用全体の複雑さが大幅に緩和され、ネットワーク設計が簡素化されます。

ビジネスに最適なプラットフォームの利用

また、先ほど説明したように、当社は適応型IPをサポートするSAOSが強化された5162および5170 Service Aggregation Platformなど、専用設計の新しいハードウェア・プラットフォームをいくつか発表しています。 それは、なぜでしょうか。 アプリケーション分野の特性はそれぞれに異なり、結果としてプラットフォーム要件が多岐にわたるからです。 すべてのプラットフォームに対応する単一のソリューションを提供したとしても、すべてのアプリケーション分野に最適化されたものにはなりません。 当社は、そのようなソリューションを提供するのではなく、市場の成長を牽引する重要な分野の特定のアプリケーション・ニーズに最適化されたプラットフォームを提供しています。 

Cienaの専用設計のプラットフォームは、導入、管理、および保守を簡素化するために、速度、配信、スイッチング容量、屋内/屋外での環境耐性、タイミングなどのさまざまな機能を最適に組み合わせています。 最も重要なことは、これらのプラットフォームは、ネットワーク事業者が現在(と将来)のソフトウェア機能を導入するときに必要なプログラマブルなネットワーク・インフラを提供すると同時に、Adaptive Networkの基盤を構築するという点です。


TDMサービス伝送の近代化

Cienaが新たなアプローチを提案する理由は、自社のためやビジョンの達成のためではなく、それが必要であるからです。 エンドツーエンドのTDM(SONET/SDH/PDH)ネットワークをサポートするには法外なコストがかかり、最新または将来のアプリケーションに対応するための機能が不足しています。 この状況は、製品や導入後何十年と経過しているネットワークの交換部品のサポートが縮小することにより、さらに悪化します。

当社の新機能および今回発表した6500 Packet Transport System(PTS)は、既存の3926m TDMモジュールと一連のTDM-パケット変換SFPを補完するため、ユーザーは必要なTDMサービスの利用を継続し、事業者は最新のパケット・ネットワークを介してより費用対効果の高い伝送を行うことができます。

お客様とともに歩む道のり

新たなアプローチは困難な道のりになると思われるかもしれません。確かに、手軽なソフトウェア・アップグレードや新しいハードウェアの導入だけで実現できるわけではありません。  だからこそ、Cienaの広範なプロフェッショナル・サービスとエキスパートが重要な意味を持ちます。 当社はサービスが主導するアプローチを提供し、ネットワーク事業者のお客様がパケット・ネットワークの進化を推進できようにお手伝いします。 Cienaのプロフェッショナル・サービスのエキスパートは、ネットワーク事業者のお客様が独自の道のりを進み、現行の戦略や近代化の進捗段階にかかわらず、確実にビジネス目標を達成できるようにご案内することができます。

 

当社はお客様と常に密接に連携し、新規および最新のアプリケーションおよびビジネス機会に対応するためには、アクセスからメトロまでの既存のパケット・ネットワークで何が必要になるかを再定義します。 Cienaのパケット・ネットワーキング・ポートフォリオは、パケット・ネットワーク設計の効率化によってトータルコストを削減し、運用の複雑さを軽減する新機能を提供することにより、ネットワーク事業者のお客様に、スマートさ、俊敏性、即応性を日々向上させる適応型ネットワークの基盤となるオープンでスケーラブルかつプログラマブルなインフラ・レイヤーを提供します。

変化を恐れる必要はありません。 Cienaは、お客様が確実に成功を収め、パケット・ネットワークの可能性を最大限に引き出せるように、投資を継続しています。