Cienaは最近、5Gネットワーク・ソリューションへの大幅な機能強化と追加機能について発表しました。xHaulトランスポート・ネットワーク向けに最適化された新しい3種類のルーター、CienaのBlue Planet自動化ソフトウェア用のネットワーク・スライシングとダイナミック・プランニングの拡張機能、4Gから5Gに移行する事業者を各社に固有の方法で支援するプロフェッショナル・サービスなどです。xHaulと、それが5Gの成功に極めて重要である理由について、詳細をご存じでしょうか。それについてご説明します。

xHaulとは?

xHaulは、セルサイトの相互接続、コア・ネットワークへの相互接続、最終的にアクセス対象のコンテンツがホストされているデータセンターへの相互接続を行う、フロントホール、ミッドホール、バックホール・トランスポート・ネットワークを意味します。私がデータセンターについてここで言及している理由がお分かりですか。

ビデオは、2025年までにトラフィック全体の76%を占めると言われています。ビデオ・コンテンツが最も大量に配置されている場所を推理してみてください。そうです。近距離と遠距離にあるデータセンターです。つまり、無線アクセス・ネットワーク(RAN)とデータセンター間の固定有線ネットワーク全体をアップグレードすることにより、5Gネットワーク・スライシングによってその実現が期待されている、完全に保証されたエンドツーエンドのパフォーマンスを実現する必要があるということです。モバイル・ネットワーク事業者(MNO)は、独自のネットワーク・パフォーマンス要件を持つ、次の3つの主要なカテゴリーのユースケースをサポートするために、5Gネットワーク・スライシングを使用しようとしています。

  • eMBB(enhanced Mobile Broadband、超高速大容量)。有線容量の大幅な増強が必要です。
  • mMTC (massive Machine-Type Communications、多数同時接続)。数百万から数十億を超えるマシン(Massive IoT)を最適に接続するために、分析主導の自動化が必要です。
  • urLLC(ultra-reliable Low-Latency Communications、超高信頼低遅延)。超低遅延と極めて高い確実性の目標を達成するために、マルチアクセス・エッジ・コンピューティング(MEC)と確実性の高いパケット・オプティカル・トランスポートが必要です。

これらのカテゴリーが重要である理由データは、無線および有線の両方のドメインを横断するエンドツーエンド・ネットワークを通過するため、ネットワーク事業者は、ネットワーク・スライスによるパフォーマンスをライフサイクル全体にわたって保証できなければなりません。これが有線ドメインにおいて意味することは、5Gサービスを適切にサポートするには、容量を拡大するだけでなく、フロントホール、ミッドホール、バックホール・ネットワークにおいて特定のトラフィック管理機能が必要になるということです。

xHaulが存在する場所

4Gにおいては、フロントホール・トランスポート・ネットワークが、遠隔無線ヘッド(RRH)を遠隔にある集中型/クラウド型ベースバンド装置(BBU)に接続する一方で、バックホールが、BBUを4GのEPC(Evolved Packet Core)に接続します。5Gにおいては、New Radio(NR)がBBUに接続されます。これは、CU(Central Unit、集約基地局)とDU(Distributed Unit、リモート局)にディスアグリゲート(および仮想化)することができます。新しいミッドホールが、標準化された新しい3GPP F1インターフェイスを介して、CUをDUに相互接続します。事業者が新しいeMBBサービスの提供に注力することになる初期の段階では、基本的に5Gのバックホールは4Gと同じです。とは言うものの、より高パフォーマンスとより広帯域の5G New Radio(NR)によって、伝送可能なトラフィック量は大幅に増えます。

4G C-RANと5G C-RANアーキテクチャーの概要図

図1:4G C-RANと5G C-RANアーキテクチャーの概要図 

業界では、オープン4Gフロントホール・ネットワークの急速な方向転換によって重要な変化が起きています。これらのフロントホール・ネットワークは、公開されているCPRI(Common Public Radio Interface)の仕様に基づいていますが、結局は閉鎖的な独自仕様になっています。MNOは、RRHとBBUを同じベンダーから購入する必要があり、また、CPRIの大容量(および非効率)と厳格な低遅延の要件があるため、ダークファイバーを介してフロントホール・トラフィックを伝送する必要があります。ダークファイバーは、利用できないことが多く、利用する場合は高額なコストがかかります。5Gは、これを実現可能であり、今後も変化していくでしょう。

オープンなxHaulネットワークを選択する理由

事業者主導のO-RANアライアンスなどの組織からのサポートにより、5Gフロントホールとミッドホール・ネットワーク・インターフェイス仕様はオープンであると同時に、体系的な形式で定義されています。これにより、RU、DU、CU、およびそれらの機器間を接続する関連するトランスポート・ネットワーク機器がO-RAN仕様に準拠している限り、MNOはどのベンダーからも機器を購入することができます。これらのオープン仕様によってベンダー間の競争が活発化し、大幅な選択肢の拡大、より迅速なイノベーションの発展、最高レベルのネットワーク設計、より広範でセキュアなベンダー・エコシステムが可能になります。

Cienaは、オープン性を積極的に信頼しており、ベンダーロックインからの完全な脱却に役立つ、マルチベンダーの相互運用性がある新しい5164、5166、5168ルーターを発表した理由もそこにあります。今後、4Gと5Gが共存する期間が何年にもわたって継続することになるため、xHaulネットワークはこれらの標準をこの先も長くサポートする必要があります。これを実現する最も費用対効果の高い方法は、共通のトランスポート・ネットワーク・インフラ上にフロントホール、ミッドホール、バックホールを統合した、相互運用可能でオープンな統合トランスポート・ネットワークを使用する方法です。

マルチベンダーの相互運用性があるxHaulネットワークを選択する理由

CienaのxHaulルーター標準ベースのオープンなxHaulトランスポートの主要なメリットとして挙げられるのは、トラフィックをよりシンプルな共通する有線インフラ上に統合することで、コストのかかるオーバーレイ・ネットワークの必要性をなくして、ネットワークの所有と運用を大幅に単純化して費用対効果を高められることです。5Gのフロントホール、ミッドホール、バックホール・トラフィックとともに、4Gのフロントホールおよびバックホール・トラフィックをネットワークに統合できるということは、4G CPRI、4G RoE(Radio-over-Ethernet)カプセル化、5G eCPRI(evolved CPRI)、O-RANフロントホール、O-RANオープンF1インターフェイス・プロファイルなど、多種多様な4Gと5Gのインターフェイスをサポートしているという意味です。このような柔軟性を発揮できるようになるためには、新世代のネットワーク装置が必要です。当社で言うところのCiena 5164、5166、5168ルーターです。

フロントホール・ネットワークへの注力

Cienaの5164、5166、5168ルーターでは、イーサネットは標準とTSN(Time-Sensitive Networking、タイム・センシティブ・ネットワーキング)、ネットワーク・スライシングはソフト(セグメント・ルーティング)とハード(FlexEthernet / ITU-T G.mtn)の両方をサポートしています。また、これらのルーターは、CienaのBlue Planetインテリジェント自動化ソフトウェアと、オープンAPIによって実現されるCienaのAdaptive IPの無駄のないIP実装からメリットを引き出し、ストリーミング・テレメトリーをサポートすることで、ルーターそのものだけではなく、ネットワーク全体にメリットをもたらします。

それでは、5168ルーターのフロントホール機能とその数々のフロントホール・インターフェイスに焦点を当ててみましょう。5164と5166ルーターとの違いは、これらの機能によって生まれます。5168ルーターは、4Gと5Gのフロントホールおよびミッドホール・トラフィックを共通の統合されたxHaulネットワークに融合して単純化する目的で、次のようなフロントホールおよびミッドホール・インターフェイスをサポートしています。

  • CPRI(Common Public Radio Interface) 
  • eCPRI(evolved Common Public Radio Interface)
  • IEEE 1914.3 Radio-over-Ethernet(ストラクチャー非依存およびストラクチャー対応)インターフェイス(4G CPRIからイーサネット)
  • ORANインターフェイス
  • 3GPP F1インターフェイス(O-RANオープンF1プロファイルを含む)
  • CPRI-to-eCPRI相互接続機能(IWF)
  • CPRI-to-ORAN(L1オフロード処理を含む)

フロントホール・ネットワークのパフォーマンス

上記のすべての4G/5Gフロントホールおよびミッドホール・インターフェイスはパケット・ベースであり、フロントホール・ネットワーク全体でパケットを確実に伝送するために、これまでにない厳格なレベルのレイテンシーとジッターの保証要件が必要になります。urLLC関連などの新しい5Gユースケースの厳格なパフォーマンス要件を満たすには、ミッドホール・ネットワークとバックホール・ネットワークにわたって同種のテクノロジーを使用します。

サービス・プロバイダーが最善の組み合わせのテクノロジーを利用してユーザー向けに最高のパフォーマンス・ネットワークを設計、構築しようと模索しているのと同様に、Cienaでは、ソリューションの機能とパフォーマンスをより一層高めるために、付加価値の高いプログラマビリティーを提供する機会を常に模索しています。RoE(Radio-over-Ethernet)とCPRI-to-eCPRI相互接続機能(IWF)によって最高レベルのパケット化されたCPRIトランスポートを実現するために、フロントホール・ドメインにおいてIntelと連携しているのもこの一例です。IntelのFPGA(Field Programmable Gate Array)テクノロジーは、現在の多種多様なフロントホール仕様の実装に必要なパフォーマンス、柔軟性、プログラマビリティーを提供します。それに加えて、何らかの理由で導入要件のさらなる変更が必要になった場合にも、Intel FPGAテクノロジーならフィールドでアップグレードすることができます。Intelと連携することで、IntelのvRAN対応のプログラマブルな高速化テクノロジーの専門技術を利用して、最も効率的で費用対効果の高い方法で4G/LTEと5Gの統合モバイル・ネットワークを導入できます。

ミッドホールとバックホールについての説明

エンドツーエンドの保証されたネットワーク・スライスをサポートする5Gには、ミッドホールとバックホールも重要であるため、有線ネットワークのこれらの2つの部分については今後のブログで解説します。ネットワーク・スライスは、期待が高まるeMBB、mMTC、urLLCのアプリケーションとユースケースに新たな波を巻き起こすはずです。

フロントホール・ネットワークのメリット

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Man talking with Adaptive IP at the background
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