インターネットの言語

正式にはインターネット・プロトコルと呼ばれるIPは、数十億に及ぶ相互接続されたマシンとユーザーの日常的な「対話」を可能にし、ビジネス向けと消費者向けのアプリケーションとユースケースを実現する共通言語です。 IPは、人類史上最大の開発プロジェクトであるインターネットの「言語」であると同時に、その基礎をなしています。IPがそのような役割を果たしているのは、オープンな業界標準に基づいているからです。

インターネットは、時間とともに進化を遂げ、今後も進化し続けるはずです。なぜなら、5G、Fiber DeepのConverged Interconnect Network(CIN)アーキテクチャー、IPビジネス・サービスなどの新しいアプリケーションとユースケースが登場し、オンライン接続するユーザーとマシンが増え続けているからです。 これが意味することは、IPネットワークの設計、導入、管理の方法もインターネットの進化のスピードに合わせて進化しなければならないということです。

長期間にわたって常に進化しているIP

伝説的人物であるヴィント・サーフ(Vint Cerf)ボブ・カーン(Bob Kahn)によって1970年代に創生されたIPは、数十年にわたって進化を続け、変わり続けるアプリケーションとエンドユーザーの需要に対応してきました。 このような進化をきっかけとして、新規RFCの策定、または現在進行中のルーター プロトコルの標準化、採用、導入などが促進されてきました(最新データでは、これまで策定されたRFCとプロトコルの数は8,000を超えます)。 さらに重要なことは、これらのIP関連のプロトコルの多くはもはや必要とされず、アップデートや保守が行われていないということです。 これは、人類が使用している言語とよく似ています。言語では、時代とともに単語やフレーズに加え、ラテン語の例のように言語自体さえ使用されなくなることがあります。 

このような陳腐化しているプロトコルにどう対処すればよいでしょうか。 これらのプロトコルを最新のIPネットワークから一掃することで、ストレージ、コンピューティング、複雑さ、運用コストを削減できます。 「無駄の無い」ネットワークと呼ばれるこのようなIPネットワークにより、従来のIPベンダーの多くが現在も保有および実装し続け、ますます大規模化、複雑化しているモノリシックなソフトウェア・スタックを実行するボックス中心の従来のIPネットワーク設計から脱却できます。 

事業者は、これまでとは異なるものを求めています。 それは、IPをより容易に実現するソリューションであるAdaptive IPTMでしょう。

コンテンツが稼働する付近でIPを拡張

IPを進化させていく従来のアプローチは、もはや意味をなさなくなっています。 独自仕様のプロトコルをベースにするモノリシックな運用システムが複雑に絡み合う従来のハードウェア中心のインフラに投資しても、IPレイヤーに必要なレベルの柔軟性、拡張性、インテリジェンスを獲得することはできません。 5G、Fiber DeepのConverged Interconnect Network(CIN)アーキテクチャー、IPビジネス・サービスのような新しいアプリケーション分野では、コンテンツが稼働する場所であるネットワーク・エッジ付近でより多くのIP機能が必要になります。

ネットワーク・エッジに近づくにつれて、ネットワーク・エレメントの数が大幅に増えることを考えると、標準ベースのIP接続は拡張性が高く、高度に最適化されていなければならず、同時にIP帯域の拡張に比例してコストと複雑さを増大させないようにする必要があります。 

アクセスからメトロまでの無駄の無いネットワーク・エレメントと、リアルタイム・テレメトリーに基づく分析主導の自動化の組み合わせは、拡張されたIP接続のサポート、継続的な運用コストの削減、サービス提供速度の向上による収益化までの時間の短縮といったメリットを実現するための非常に優れた方法です。 

縮小によって効率化を図る好機

陳腐化したプロトコルをサポートし続けることは、メモリー、ストレージ、コンピューティング・リソースの無駄な消費につながります。それにより、消費電力と設置面積の両面で非効率さが生じると同時に、プロビジョニング、保守、トラブルシューティングが複雑になります。 現在、複数のプロトコル(RIP、PPP、HDLC、SLIP、その他)が陳腐化し、ほとんどのケースで使用する必要がなくなっています。 つまり、これらのプロトコルは、もはや更新されることはないということです。これにより、セキュリティー侵害の可能性が生じます。 

陳腐化したプロトコルや不必要なプロトコルを縮小することで、導入、管理、保守、トラブルシューティングを実施しやすいネットワークを実現できます。 これは、セグメント・ルーティングを推進する主要な理由のひとつです。セグメント・ルーティングでは、エンドツーエンドのネットワーク全体を監視することによってルーティングの決定が集中化されるので、ノード・レベルのシグナリング・プロトコルのサポートの必要性が低減し、その結果、トラフィック・エンジニアリングとトラブルシューティングが最適化され、サービス提供が迅速化されます。 これにより、機能がボックス中心のプラットフォームからソフトウェア・ベースの中央コントローラーに移行するため、ハードウェア・ベースのルーティング・プラットフォーム上でプロトコルの無駄を無くすことができます。 Adaptive IPは、これらのよりシンプルで無駄のないセグメント・ルーティングのメリットに迅速に対応できます。

多くのネットワーク事業者、つまり当社のお客様は、IPネットワークを進化させて管理するという従来のアプローチとは異なる、新たなアプローチの必要性を認識しています。

多くのネットワーク事業者、つまり当社のお客様は、IPネットワークを進化させて管理するという従来のアプローチとは異なる、新たなアプローチの必要性を認識しています。 これらのお客様との会話では、急成長と相まって、アクセスからコアまでのIPネットワーク接続とその間のすべてに関連する複雑さへの対応に苦労していることから、拡大し続けるネットワーク資産の効率化と最適化の論理的な方法として、無駄の無いIPソリューションを探しているという話をよく耳にします。 

これらのお客様は、これまでどおりオープンで標準ベースのIPを必要とする一方で、今までとは異なるよりシンプルな方法でIPを使用したいと考えています。つまり、無駄がないだけでなく、自動化されたオープンな方法で俊敏かつ最高レベルのIPネットワークを構築し、差別化された競争優位性を獲得できるようになりたいと考えています。 

昨年、CienaのAdaptive IPソリューションを発表しました。これは、当社のAdaptive NetworkTMのビジョンに基づくものであり、新たなIP伝送に特化しています。 このソリューションの基盤となるのは、Cienaの複数のパケット・ネットワーキング・プラットフォームによってサポートされる無駄の無いIP対応のプログラマブルなインフラです。しかし、これで終わりではありません。 

5G、IPビジネス・サービス、Fiber Deep、および帯域幅を大量に消費するその他のアプリケーションの登場により、ネットワーク・エッジでIPを使用するニーズが高まっています。消費電力と設置面積を最小限に抑え、大容量のニーズに対応することも鍵となってきています。 これは特に、消費電力と設置面積に制約があるDCIアプリケーションと屋外施設環境のケーブル・アクセスまたは4G/5Gのアプリケーションに当てはまります。 Cienaが、アクセス・ネットワークとメトロの一部のアプリケーションでの需要を予想して、パケット・プラットフォーム内にコヒーレント光技術を統合していることは驚くにあたりません。 Cienaのパケット・ネットワーキング・プラットフォームは、設置面積と消費電力に最適化されたフォームファクターで業界をリードするコヒーレント技術を提供するために、Adaptive IPソリューションの一環としてCienaのWaveLogic 5 Nanoプラガブル光モジュールを利用することができます。

インテリジェントな分析主導の自動化

IPネットワークの構築方法の再定義において重要な成功要因となるのは、単純化です。 お客様が感じている重大な不満のひとつに、IPネットワーク運用の複雑さがあります。 これを解決するために、CienaはBlue Planetソフトウェア・ポートフォリオが提供する分析主導の自動化を活用しています。

どのように手順が簡易化されるのでしょうか。 Cienaのソフトウェア・ソリューションは、マルチベンダー環境全体で複数のIPドメインに対応しなければならない複雑さを抽象化するように設計されています。

たとえば、CienaのBlue Planet Route Optimization & Analysis(ROA)は、ネットワークのトポロジー、レイテンシー、ルーティングに関する情報を収集し、IPネットワークの統合された仮想マップを作成します。 このマップは、ルーティング動作がサービス・デリバリーに与える影響を効率的にリアルタイム表示し、最適化が必要なIPネットワークの箇所を判別するために、経路計算エンジン(PCE)として機能します。 Cienaは、複数のドメインとベンダーに関する複雑な情報の処理に苦慮しなくても済むように、操作が容易な単純化されたIPネットワーク表示を提供しています。

手順をさらに簡単にするために、これらの情報をオープンAPI経由でCienaのBlue Planet Multi-Domain Service Orchestration(MDSO)に渡し、サービス・フローとトラフィック・フローを自動構成して、IPネットワーク・パフォーマンスを最大限に向上することもできます。 同様にROAは、CienaのManage Control and Plan(MCP)に情報を伝えることが可能であり、Ciena固有のマルチレイヤー・インフラストラクチャーをオーケストレーションできます。

これらの構築ブロックとCienaのパケット・プラットフォームを組み合わせることで、最適なIP接続がアクセス・ネットワークからメトロ・ネットワークまで提供される、クローズドループ自動化の包括的なソリューションを構築することができます。

図1:Adaptive IPのアクセスからメトロまでのクローズドループIPネットワーク自動化

ビジネス向けに「オープン」でなければならないIPネットワーク

インターネットの言語であると同時に、その仕様が広く普及している標準ベースのIPがあるからこそ、私たちは、eスポーツ、ビデオ・ストリーミング、インスタント・メッセージング、仮想タクシー配車など、さまざまなアプリケーションを日々の生活でシームレスに利用できます。 CienaのAdaptive IPソリューションは最初から、すべてのネットワーク・レイヤーにわたってオープンかつ標準ベースであるように設計されています。 そのため、アクセスからメトロまでの既存のIPネットワークへの統合が容易であり、スムーズで手際のよい移行パスを提供します。 また、ネットワーク事業者は、オープンな分析主導の自動化によってサービス提供を迅速化して複雑さを解消し、コンテンツが稼働するネットワーク・エッジ付近でIP接続をスムーズに単純化して拡張することができます。

新たなIP伝送ソリューション

当社のお客様の間には、従来の方法ではなく、より単純化された効果的なIP接続の提供方法を求める強い要望がありました。 世界最大規模のネットワーク事業者の数社が既にCienaと提携し、オープンで無駄の無いプログラマブルなインフラストラクチャーと最新の自動化ソフトウェアの組み合わせである新たなIP伝送ソリューション、つまりAdaptive IPを実現しています。 

このブログをお読みのネットワーク事業者の皆様は、4Gから5Gへの移行ビジネス・サービスFiber Deep、クラウド、またはエッジ・コンピューティングに関連するIP接続の課題に直面しているでしょうか。それらのお客様がIPネットワークを再構築できるように、Cienaは今すぐお手伝いできます。 

変革の準備はできていますか? ぜひ、お話をお聞かせください

Man talking with Adaptive IP at the background