ちょっとした秘密をお教えしましょう。業界の一部では、IP/オプティカル統合が長きにわたって単純化され過ぎてきました。重点が置かれていたのは、ルーターを接続する方法と、ホップバイホップ・アーキテクチャによるネットワークの単純化とコスト削減でした。しかし、実際には、大規模な事業者の大半がより詳しい検討とアーキテクチャのモデル化の結果、このような考え方は視野が狭く、広範な導入には向かないことにすぐに気が付きました。世界中のお客様からお話を伺っているので、当社もこれについて理解しています。

今は、ホップバイホップ・アーキテクチャを過度に賛美することは避けたいと考えています。確かに適した場所はあります。単純なポイントツーポイント接続が必要な、容量需要が中程度のアプリケーションには最適です。しかし、5Gが主流になるにつれて、帯域の消費量が爆発的に増加し、クラウド・オンランプにさらなる高速性が求められ、Any-to-Any接続が重要な要件になりつつあるため、事業者はホップバイホップは解決策にはならないと感じています。

コヒーレント・ルーティング:ネットワーク統合の解決策

事業者が自社ネットワークのIPレイヤーと光レイヤーの統合から期待する成果を獲得するためには新しいアプローチが必要であると、Cienaは主張し続けてきました

なぜなら、業界の風説に耳を傾けるのではなく、統合ネットワークの導入について真剣に考えたなら、IP/オプティカル統合には、ルーターやコヒーレント・プラガブル・モジュール以外に必要なものがあるということが明確に分かるからです。IP/オプティカル統合には、現在のメトロ・ネットワークの広範囲にわたる厳しい要件に対応するアプローチが必要です。これらの要件に対応するには、ネットワーク統合がこれほど多くの注目を集めるきっかけになった真の費用対効果に加え、最高のパフォーマンスと接続可能性の向上を達成しなければなりません。

Cienaは、最適なアプローチはコヒーレント・ルーティングであると考えています。

コヒーレント・ルーティング:重要な構成要素

では、IP/オプティカル統合へと変革を遂げて、そのメリットを享受するための効果的なコヒーレント・ルーティング・アプローチでは、どのような構成要素が必要となるでしょうか。

家作りについて考えてみましょう。釘と木材があれば、家が完成するわけではありません。ネットワーク統合についてもそれと同じことが言えます。2つのテクノロジーを組み合わせるだけでは完成しません。もちろん、ルーターとコヒーレント・プラガブル・モジュールは必要ですが、Cienaがあらゆる機会を捉えて主張してきたように、インテリジェントなROADM光基盤が必要です。現在のネットワークに必要な柔軟でプログラム可能な接続を支える基盤です。ネットワークには、さまざまな要件が求められており、そのすべてを消費電力を抑えながら実現する必要があります。たとえば、今後何年にもわたってスケールアップ・ダウンが可能であること、新しいトラフィック・フローを処理できること、新しい場所へ拡張できること、次世代のイーサネット・レートやコヒーレント技術に合わせて簡単に進化できることが求められています。これらのメリットは、事業者が過去15年にわたってROADMネットワークから享受しきたものであり、今後も統合ネットワークがそれらのメリットを提供し続ける必要があります。持続可能性という観点に限って見ると、ネットワークが大容量を備えている場合、ROADMを使用する柔軟なフォトニック・アンダーレイでは、ホップバイホップ・アーキテクチャに比べて消費電力が30~50%削減されるという調査結果があります。

効果的なコヒーレント・ルーティング・アプローチには、クラス最高のルーター、コヒーレント・プラガブル・モジュール、およびインテリジェントで柔軟なフォトニックが必要です。しかし、それがすべてではありません。

お客様との会話でいつも話題になることは、高度なソフトウェア制御と自動化による協調的なマルチレイヤー運用により、大局的な視点を獲得しなければならないということです。

IP/オプティカル統合とは2つのネットワークの運用プロセスを統合することであるため、協調的なマルチレイヤー運用は極めて重要です。実際、当社の観点から見て効果的な戦略とは、すべてのネットワーク・レイヤーから最大の価値と効率性を引き出すために、ネットワークのIPレイヤーと光レイヤーを同時に分析、調整、制御することに重点を置くというものです。だからこそ、協調的なマルチレイヤー運用は、Cienaのコヒーレント・ルーティングにおいて中心的な役割を果たします。

「当社は未来志向の新しいマルチレイヤー・ネットワークにより、アプリケーションとサービスのクラウド化に対応し、細かく調整されたパフォーマンス、最適化されたSLA、卓越したユーザー体感品質を企業および個人のお客様に提供できるようになりました。」 - MLGC社、社長兼ゼネラル・マネージャー、タイラー・キルド(Tyler Kilde)氏

    Cienaのコヒーレント・ルーティング

    Cienaは、お客様が統合ネットワークから最大の価値を引き出せるようお手伝いすることに重点的に取り組んでいます。このような理由から、当社のコヒーレント・ルーティング・ソリューションは、お客様が統合ネットワークを容易に管理し、マルチベンダー・インフラ全体にわたってパフォーマンスを最適化できるように、コヒーレント光プロセッサー、最適化された通信システム、効率化されたIP、高度なソフトウェア制御と自動化の技術を組み合わせています。

    Cienaのコヒーレント・ルーティングの構成要素は、次のとおりです。

  • MCPアプリケーション – CienaのIPプラットフォームおよびオプティカル・プラットフォームと並行して開発されたMCPアプリケーションは、ネットワーク・レイヤー全体をカバーする統合プランニングと高度な分析、およびあらゆるものを一元表示する他に類のないCienaの機能を提供します。統合されたアーキテクチャの統合表示により、コストを最小限に抑えながら、ネットワークを容易かつインテリジェントに計画し、リソースを動的に割り当てて需要に基づいて容量を調整できます。また、問題のトラブルシューティングにかかる時間が短縮されるので、最高のカスタマー・エクスペリエンスを提供できます。
  • 目的に応じたコヒーレント・ルーター – 当社は2019年に業界初のコヒーレント対応ルーターを発表して以来、お客様と共同作業を続けながら革新的な新製品を開発してきました。現在、次世代IP NOSを搭載した幅広いラインナップのコヒーレント対応ルーティング・プラットフォームを提供し、電柱に設置する形態のコヒーレント・アクセスから、メトロ・コアのコヒーレント・アグリゲーションまで、広範なユースケースに対応しています。Cienaの目的に応じたコヒーレント・ルーターにより、事業者は自社のアーキテクチャを一新し、メトロ・ネットワークとアグリゲーション・ネットワークの経済性を向上させることができます。z
  • WaveLogicTM 5コヒーレント光プロセッサー – 信頼できるコヒーレント・ソリューションの業界リーダーとして定評のあるCienaは、当社のコヒーレント・ルーターと統合可能な幅広いコヒーレント技術の選択肢をご提供しています。これにより、アプリケーションに最適なオプティカル・パフォーマンスを獲得し、ネットワークの経済性を最大限に高めることができます。具体的には、アクセス向けの200Gの耐環境型プラガブル光モジュール、メトロDCI向けの相互運用可能な400ZR、既存のメトロROADMネットワークとの互換性を備えた高パフォーマンス400Gプラガブル光モジュール、または大容量接続が必要な場合にはパフォーマンスに最適化された800Gなどがあります。

    当社が実践する垂直統合、およびその成果である相互最適化された設計により、WaveLogic 5製品は、競合他社製品と比較した場合の消費電力の削減、再生中継を最小限に抑えた通信距離の延長、サイト訪問回数の削減、ネットワークの単純化といったメリットを提供します。
  • 最適化されたフォトニック通信システム– Cienaのソリューションは柔軟で自己構成可能な光アンダーレイを活用し、お客様の統合ネットワークが容易に新しい場所へ拡張でき、次世代のコヒーレント技術に合わせて進化できるようにします。計測機能とプログラマビリティを内蔵するCienaのインテリジェントなフォトニックは、アプリケーションに即応できるネットワークをサポートすることで、IPトラフィック・フローを管理する際の拡張性と柔軟性を最大限に高めます。

Cienas Coherent Routing Final in Japanese

「Cienaのコヒーレント・ルーティングを導入したことで、当社はトランスポート、モバイル・バックホール、商用ブロードバンドなどの帯域ニーズの増大に直面しているお客様に対応するために、効率的にスケールアップ・ダウンできるようになりました。」 - Peninsula Fiber Network、最高技術責任者、ウィリアム・ティッド(William Tidd)氏

IP/オプティカル統合の持続可能性のメリットを達成

統合の主なメリットとして必ず挙げられるのが、コスト削減と市場投入までの時間の短縮で
す。しかし、マルチレイヤー統合もまた、ネットワークに必要なインフラのスペース、設置面積、消費電力を削減することにより、これらのメリットを推進するように設計されています。

当社は、この実現に向けて長期にわたり、ルーティング・プラットフォームとスイッチ・プラットフォーム、フォトニック通信システム、そして当然ながらコヒーレント光プロセッサーといった広範な革新を続けてきました。Cienaのコヒーレント・ルーティングにより、お客様はこれらのイノベーションがもたらすさまざまな持続可能性のメリットを実現することができます。

たとえば、100Gに最適化された構成から400Gに最適化されたコヒーレント・ルーティング・アーキテクチャに変革することで、設置スペースを75%、消費電力を70%削減できます。これはメリットのほんの一例にすぎません。前世代の技術をアップグレードすることで、さらに大幅にOPEXを削減できる可能性があります。

Coherent Routing Sustainability Graphic blog in Japanese

現状打破

IP/オプティカル統合について言えば、当社はすべての事業者が同じ戦略を追求するわけではないことを理解しています。また、それでよいと思っています。しかし、ルーターに統合した後で、光レイヤーを確認または制御できなくなるような時代の逆行を容認する人はいないでしょう。IP、コヒーレント光プロセッサー、柔軟なフォトニックの技術を活用する一方で、協調的なマルチレイヤー運用を採り入れた包括的なアプローチが不可欠であることは明らかです。

これは、Any-to-Any接続を容易かつインテリジェントに制御できる統合されたアーキテクチャの統合表示を使用することでしか実現できません。このような一元表示があれば、統合の真のパワーを引き出し、より優れたカスタマー・エクスペリエンスを提供できるようになります。