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デジタル変革の重要性が謳われてから既に数年が経過しています。ネットワーク運用を最新化してデータ駆動型の自動化された環境へ変革する取り組みの一環として、世界中のサービス・プロバイダーがSoftware-Defined Networking(SDN)エレメントを導入しています。最新のブログ・シリーズでは、インテリジェントなネットワーク制御による運用の変革の最終目標の達成に役立つ、統合されたCiena MCPアプリケーションをご紹介してきました。具体的には、Manage, Control and Plan(MCP)ドメイン・コントローラーLiquid Spectrum™やAdaptive IP™ AppsといったAdvanced AppsPlannerPlusのオンライン・プランニングなどです。

しかし、入念な計画だけでは十分とは言えません。経験豊富なすべての管理者が理解していることですが、運用中のネットワークへの大規模な導入の前に、ソリューションをテストして、計画された装置や構成が既存の運用に問題なく統合できることを確認する必要があります。これは、運用化のすべての側面を円滑に進める専門家チームに、必要なカスタマイズなどを依頼するうえでも役立ちます。それでは、Emulation Cloud™MCPサービスという、MCPアプリケーションの残りの2枚の切り札をご紹介しましょう。

CienaのEmulation Cloudとは?

その名が示すとおり、Emulation Cloudはクラウドベースのラボ環境です。ネットワーク導入を計画中の装置、構成、サービスをエミュレートするために利用します。これはオープンなテスト環境であり、当社のお客様であるサービス・プロバイダーや、インテグレーション・パートナーは、統合テストを容易に開始して、導入プロセスを加速させることができます。いつでもどこでもインターネット経由でセキュアなウェブポータルにログインするだけで、MCPアプリケーション・ソフトウェアと連携するアプリケーションの開発、テスト、統合をすぐに開始し、基盤となるネットワーク・エレメントにコマンドを実行したり、テレメトリー・データを抽出したりできます。

Emulation Cloudの利点は、Postman経由でMCPアプリケーションのオープンAPIへのフルアクセスを提供することです。これにより、サードパーティーのオペレーション・サポート・システム(OSS)やネットワーク管理システム(NMS)は、MCPのドメイン制御とAdvanced Appsを活用して、ネットワークのレイヤーゼロからレイヤースリー(光、イーサネット、IP)の基盤となる装置とやり取りできるようになります。また、新しい装置が納入される前に、エンドツーエンドの運用ワークフローのテストを始めることもできます。Emulation Cloudを利用すれば、テスト環境に簡単にアクセスできるため、物理または仮想の専用のラボ・インフラに投資する必要がなくなります。

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図1:Emulation Cloudが運用ワークフローを迅速かつ容易に費用対効果よくテストする方法を提供

当社のお客様は、Emulation Cloudの有用性を高く評価しており、十分に活用されています。直近の四半期に約4,000人の開発者が1,600を超えるラボ・セッションを実施し、合計時間はほぼ1万9,000時間に達しています。平均に直すと、リモートから統合テストを実行するために、毎日40人のユーザーが驚くべきことに合計200時間もEmulation Cloudを利用しています。

Emulation Cloudによるテストのユースケース

Emulation Cloudは極めて多用途であり、広範なユースケースをサポートします。たとえば、MCPのオープンAPIを使用して、サーキットパックの挿入と取り外しをエミュレートしたり、ネットワーク全体のアラーム管理システムに適切に統合できることを確認したりできます。マルチドメイン全体で高レベル・オーケストレーターを使用している場合には、関連するAPIをMCPアプリケーションに適用して、インフラ装置にプロビジョニング・コマンドをプッシュできるかどうかを確認できます。また、Cienaの光通信システム、スイッチ、ルーターの一連のメトリックをテストして、ビッグデータ分析プラットフォームに統合することもできます。

DevOpsの容易な実現

Emulation Cloudのオープン・クラウド環境は、DevOps手法をサポートするだけでなく、DevOpsプロセスを加速させます。これは、サービス・プロバイダーがネットワーク技術と運用環境の変化に迅速に適応するために役立ちます。その結果、チームは共有環境を介してアプリケーションとスクリプトを継続的に作成、テスト、微調整して、大幅に時間を節約することができます。開発者は、迅速かつ容易にAPIテストを実行するために必要となるすべてのツールを無料で利用することができます。利便性の高い方法で専用のカスタマイズされたエミュレーション環境に複数のラボ・セッションにわたってアクセスする必要があるパワーユーザー向けには、有料のサブスクリプション・オプションがあります。

Emulation Cloudには、活力のある開発者コミュニティーが参加しています。ソリューションやDevOpsスキルの向上についてサポートが必要な場合には、ポータルを介して他のユーザー、ディスカッション・グループ、Cienaの専門家、サンプル・コード、チュートリアルにアクセスすることができます。これらのリソースの人気は非常に高く、MCP GUIを使った運用ワークフローのビデオは四半期ごとに7,000回近くが視聴されています。

電話一本で利用可能なCienaのMCPサービス

Emulation Cloudの自発的な機能を補完するために、お客様のチームがMCPとMCP Advanced Appsを導入するときに支援を提供する極めて重要な役割を担うMCPサービスがあります。MCPサービスを活用することで、コア・コンピテンシーに重点を置き続けながら、ネットワーク運用の変革をスムーズに進めることができます。MCPサービスは、MCPとAdvanced Appsの迅速な導入と、技術面またはリソース面のスキル不足の解消に役立つ、一元化されたサービス管理を提供します。それにより、迅速で効率的なデータ駆動型の運用を実現し、ビジネス・アジリティーを高めることができます。

サービスは、Cienaのマルチレイヤー・ネットワークと管理の専門家チームによって提供され、運用環境においてMCP Advanced Appsのメリットをより短時間で実現できます。Cienaは、お客様の組織のニーズに合わせて最適な組み合わせを選択できるフルスイートのMCPサービスをご提供しています。

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図2:お客様の運用化に向けた道のりをMCPサービスがサポート

また、Cienaサービスがインフラ、ソフトウェア、アップグレードとともに、MCPとAdvanced Appsの技術サポートを提供する、ホステッドMCPサービスの利用も可能です。これは、初期コストを抑えて成長に合わせて拡張できる実用的な導入オプションであり、自己管理型のオンプレミスまたはクラウドの導入環境を置き換えることで、ITのオーバーヘッドとサーバーのコストを解消することができます。

MCPアプリケーションが提供する優位性

ここまで、CienaのMCPアプリケーション・スイートのすべての切り札と、ネットワーク運用の変革を成功に導く最高の手であるインテリジェントなネットワーク制御機能をご紹介してきました。MCPドメイン・コントローラー、リアルタイムの可視化と分析のためのAdvanced Apps、PlannerPlusによるオンラインの容量管理、Emulation Cloudのオープン・テスト環境、カスタマイズ可能なMCPサービスなどです。より優れた俊敏性と競争力が高いネットワークを構築する準備はよろしいですか。