ネットワーク運用を変革する切り札:MCPアプリケーション
今回は、MCPアプリケーションに関するブログ・シリーズの第1回目となります。全シリーズについてはこちらをご覧ください。
誰もがビジネスの成功と収益性を確かなものにする切り札がほしいと願っています。競争が激しいネットワーキング市場の住人ならなおさらでしょう。しかし、言うまでもありませんが、運を天に任せて強いカードが配られるのを待つだけでは願いはかないません。
そこでCienaは、ネットワーク運用をインテリジェントなソフトウェア制御と自動化の新たなレベルへ引き上げるために、次世代アプリケーションを追加してManage, Control and Plan(MCP)を拡張し、切り札となる戦略を打ち立てました。MCPアプリケーションは、エンドツーエンド・ネットワークの状態を比類ないレベルでリアルタイム分析し、ネットワークの全レイヤーにわたって運用の意思決定を情報に基づいた最適化されたものにすることで、既に高いレベルに達しているMCPのSDNドメイン・コントローラーの性能をさらに拡張します。MCPアプリケーションにより、ネットワーク運用チームはより迅速かつ有効に需要の急増に適応できるようになり、高い信頼性を備えた高速な接続を実現できます。
既に数百社のサービス・プロバイダーがMCPを利用して、ネットワーク運用作業の単純化、迅速化、自動化を進めています。MCPドメイン・コントローラーは、Liquid SpectrumTM AppやAdaptive IPTM Appなどの高度なアプリケーションや、PlannerPlus、Emulation Cloud、MCPサービスと連携して、ネットワーク運用を強化するインテリジェントなネットワーク制御を提供します。今後は、これまでにない迅速さと簡便さでネットワークの全テクノロジー・レイヤーにわたってパフォーマンスを管理および最適化すると同時に、運用コストも削減できるようになります。
図1:MCPドメイン・コントローラーを基盤とするMCPアプリケーションはインテリジェントなネットワーク制御を提供して運用効率を最大限に促進
MCPドメイン・コントローラー:基盤
有効なネットワーク運用の基盤であるCienaのMCPドメイン・コントローラーに焦点を当てましょう。MCPは、従来のネットワーク管理システム(NMS)によって提供される装置のFCAPS(障害、構成、課金、パフォーマンス、セキュリティー)機能をはるかに超える機能を備えています。MCPは、ネットワークのすべてのテクノロジー・レイヤー(光のL0、オプティカル・トランスポート(OTN)のL1、イーサネットのL2、およびIP/MPLSのL3)にわたり、ネットワークとサービスの管理を単一のインターフェイスに統合します。これにより、レイヤー横断的な相互相関によって運用ワークフローの一貫性が促進され、ネットワーク資産の有効活用が進みます。今まで見たことがないようなマルチレイヤー・ソフトウェア制御を達成することができます。
また、MCPはネットワークの運用作業をライフサイクル全体にわたってシームレスに統合するので、複数のシステム間を行き来する回転イス型の運用のように時間、作業、精度が失われることはありません。ネットワークとサービスの計画、装置の試験、サービス・プロビジョニング、サービス保証、ネットワーク使用率のモニタリング、容量計画など、そのすべてを直感的なユーザー・インターフェイスによって円滑に実行できます。または、MCPのオープンAPIを使用して自動化できます。MCPの広範なソフトウェア制御は、マルチベンダーの可視性およびトラブルシューティングにまで拡張され、外部の通信システムやサードパーティーのIPインフラを含めた対応を可能にします。MCPは、複雑なネットワーク運用を単純化するために必要なすべてを提供します。
オープンな最新のプラットフォーム
企業がSaaSとクラウドの技術を採用していることも、サービス・プロバイダーがネットワーク・オペレーション・センター(NOC)を最新化し、ITのベストプラクティスを採用する推進力となっています。MCPは、この新しい価値体系である、独自仕様への依存性がないオープンなソフトウェア・システムを促進します。このプラットフォームはオープンAPIを使用して、サードパーティーのオペレーション・サポート・システム(OSS)と連携し、OSS統合を単純化してビジネス・プロセス・ワークフローの自動化を実現します。MCPのオープンAPIは、ONFのT-API標準に基づく業界の相互運用性テストおよびOpen ROADM Multi-Source Agreementによって規定されたAPIを使ったAT&TのONAPAフレームワークの一環として、相互運用性が実証されています。そそのため、当社のお客様にNOCの変革を進めるうえで欠かすことができない信頼感をご提供できます。
MCPは、オンプレミスまたは拡張しやすいパブリック・クラウドへの導入に最適なクラウド・ネイティブ・プラットフォームとして設計されています。Cienaは、ホステッドMCPサービスも提供しています。これは、運用ソフトウェアの実行を担当する専任チームを持たない小規模なサービス・プロバイダーに最適なアプローチです。
価値を創出するまでの時間の短縮
Cienaは、サービス・プロバイダーの運用環境でMCPを統合するお手伝いをし、最も短時間にMCPの性能を最大限に引き出して、最大の効果を享受していただけるように、カスタマイズされたMCPサービスをご提供しています。6つのサービスから構成されるこの一連のサービス(学習、導入、移行、カスタマイズ、採用、運用)は、導入と日々の利用を促進します。ニーズに応じて、サービス全体または選択したサービスを利用することができます。お客様は、ビジネス・ニーズに応じて、1つまたは複数のサービスを選択できます。
次回の内容:高度なアプリケーション
今回は、CienaのMCPアプリケーションとMCPドメイン・コントローラーの重要な利点についてご紹介しました。次回のブログでは、高度なアプリケーションに焦点を当てます。競争の激しいネットワーキング市場で成功の確率を高める差別化された切り札となるはずです。