たゆまぬ研究と共創の力で、AI時代のネットワークを進化させる
Anthony Guercio, Managing Director and GM, Ciena Japan
今年もノーベル賞の季節を迎え、日本から2名の研究者が栄誉に輝かれました。生理学・医学賞の坂口志文氏、化学賞の北川進氏のご受賞を心よりお祝い申し上げます。お二人の成果は、長年にわたる地道な努力と科学への飽くなき探究心の結晶です。
イノベーションは一朝一夕には生まれません。長期的なビジョンを掲げ、挑戦と失敗を重ねながらも諦めずに探究を続ける姿勢こそが、真の変革を生み出す原動力です。この精神は、Cienaの創業以来のDNAでもあります。
Cienaは1992年の創業以来、光伝送技術の限界を押し広げることでネットワークの未来を切り拓いてきました。世界初のWDM装置の商用化や、業界初となるコヒーレント伝送技術の実用化は、その象徴的な成果です。現在も、長年にわたるたゆまぬ研究開発の積み重ねにより、1波1.6Tb/sを実現するコヒーレント光伝送技術「WaveLogic 6」を生み出し、業界のリーダーとして確固たる地位を築いています。
近年、AIによるトラフィックやワークロードの急増が新たな課題を生み出しています。AIモデルのトレーニングや推論を支えるためには、データセンター間や内部を結ぶ超高速・高効率な接続が不可欠です。こうした要請に応える鍵となるのが、APN(All Photonics Network、オール光ネットワーク)です。Cienaはこの分野でも、長期的なビジョンと最先端技術によって、革新に挑み続けています。
AIがネットワークにもたらす影響については、Cienaのブロディ・ゲイジによるブログ「AI is rewriting the rules of networking」でも詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。
Cienaの最大の強みは、技術だけではありません。お客様やパートナーとの「共創」にあります。AIは、ハイパースケーラーやサービスプロバイダー、政府・自治体など、あらゆる組織にとって極めて重要なテーマです。私たちは多様なステークホルダーと密接に連携し、それぞれの課題やビジョンを深く理解することで、長期的なリーダーシップを発揮しています。
日本市場も例外ではありません。クラウド市場の成長や地政学的要因から、日本はハイパースケーラーにとって戦略的な拠点であるほか、国を挙げて次世代ネットワークの鍵となるAPNを推進しています。Ciena Japanは、優れた人材と高度なラボ設備を活かし、現地のお客様と直接向き合いながら、ハイパースケーラーとの懸け橋になり、APNの課題解決に取り組んでいます。グローバルと日本、その両方の視点からお客様と共に共創を続けることこそ、Cienaが真に市場を理解し、リードし続けられる理由です。
こうした中でCienaは先日、米国のNubis Communications社を買収することを発表しました。(参考:Ciena to acquire Nubis Communications)
Nubisは、CPO(Co-Packaged Optics)、NPO(Near-Packaged Optics)、ACC(Active Copper Cable)といった先進的なコネクティビティ技術を有し、AI時代のデータセンター内部におけるスケーラブルな接続の実現に強みを持つ企業です。この買収により、Cienaはデータセンター内部の「ラック内スケールアップ」や「ラック間スケールアウト」において競争力を大幅に高めます。これにより、AIがもたらす急速なデータトラフィックの増大に対して、柔軟かつ効率的に対応できる体制が整います。Nubisの人材と技術をCienaの光ネットワーク・ポートフォリオに統合することで、AI時代に適応した次世代データセンター接続の実現がさらに加速します。このように、市場の動きに常に敏感となり、適切なアクションを俊敏にとれるのは、顧客の抱える課題を共に解決し、共創してきたからこそなしえたものです。
ノーベル賞受賞者のように、Cienaもまた、長年にわたる地道な研究と挑戦を続けてきました。これからも技術革新への情熱と長期的なビジョンを持ち、お客様やパートナーとの共創を通じて変化する市場を敏感に洞察し、時代を先取りした最適解を追求していきます。
Cienaが信じるのは、「たゆまぬ研究と共創の力」です。
世界中のお客様とともに、「つながる社会」の新しい可能性を切り拓いていくことをお約束します。



