Cienaのアジア太平洋地域(APAC)のソフトウェア・ポートフォリオ担当マナージャーとして活躍するダミアン・コンスタンティナコス(Damian Konstantinakos)は、通信業界で15年以上にわたりNMSとソフトウェアに携わってきました。 ダミアンは、APAC地域の製品戦略、投資、アカウント戦略の責任者として、Cienaのお客様対応およびソフトウェア・ビジネスの発展に取り組んでいます。 シンガポールを拠点として活動しています。

昨夜、Telecom Asiaの第10回「Readers’ Choice Awards」受賞発表イベントに参加しました。 同業者が一同に会したイベントはたいへん盛況であり、当然ながら、参加者の会話は、変革を促進する方法や今日ますます複雑になるネットワークについての話題へと移っていきました。

一例ですが、次のようなデータがあります。

  • 今日のネットワークでは、増え続けるモバイル・ワーカーへの対応が不可欠であり、時、場所、デバイスを問わずに情報にアクセスすることを期待するモバイル・ワーカーの要求に応える必要があります。
  • Gartner社は、IoTエンドポイントのインストール・ベースは2020年に204億台に達すると予測しています。
  • 仮想化されたワークロードとネットワーク機能の普及は、ネットワークが重要な業務インフラストラクチャーになりつつあることを示しています。

一見、関連がなさそうなこれらのトレンドから、1つの潮流が見えてきます。それは、ネットワークにおける複雑さの急速な増大です。 ネットワーク事業者は、ネットワークに接続されたエンドポイントの急増を管理するという厳しい課題に直面しています。問題は、ワークロードの障害が、仮想化によって物理的な障害から切り離された抽象化レイヤーにおいて発生し、修理が複雑になっていることです。 また、ユーザーから24時間365日途切れることのないサービスを期待される一方で、コスト削減も重要な課題となっています。

これらの目標を達成するために、ネットワーク事業者は何を行うべきでしょうか。  重要な推進要素は、インテリジェントなソフトウェア・ベースの自動化です。  Cienaは、まさにベストなタイミングで、この課題に関連する2つのReaders’ Choice Awardsを受賞しました。  Ciena Blue Planet Analyticsが「Analytics Innovation of the Year」を、Ciena Blue Planet Manage, Control and Plan(MCP)が「SDN Innovation of the Year」をそれぞれ受賞しました。  詳しく見ていきましょう。

ネットワーク運用の簡素化

現在、ネットワーク事業者はいくつもの異なる管理ツールを使用する必要があり、それによって時間、作業量、エラーが多発する手順が増大し、大きな負担となっています。 結果として、迅速なサービス・ターンアップや新しいテクノロジーの統合がスムーズに行われなくなります。 複雑さが急速に増大し、ユーザーの期待が大きくなることで、課題の解決はますます遠のいています。

将来拡張性の高いネットワーク・アーキテクチャーが必要なら、ネットワーク設計者は、直感的な単一のインターフェイス経由でマルチレイヤー・サービスとインフラストラクチャーを迅速にプランニング、プロビジョニング、ターンアップできるプラットフォームに目を向ける必要があるでしょう。 迅速にトラブルシューティングを実行するために、プラットフォームは、ネットワークとサービスをリアルタイムに統合表示できる必要があります。 また、オープンAPIを使用して、課金/オペレーション・サポート・システム(B/OSS)およびオーケストレーション・レイヤーとの統合が簡単で、マルチベンダー、マルチドメインのサービス・オーケストレーションのサポートに向けて進化するように設計されていなければなりません。

ネットワークの健全性の報告

ネットワークは、確かに複雑かもしれませんが、通信事業者のビジネスの成長を促進するスマートな意思決定を可能にする豊富な情報を保持しています。 ネットワーク・リソースを正確にプランニングおよび最適化して現在と将来の両方の需要に対応し、発生前にネットワークとサービスの潜在的な中断を予想し、競合他社より迅速に顧客サービスを提供するためには、このような情報が必要です。 これらの情報にアクセスできれば、高度なビッグデータ分析と機械学習の革新技術、オープンなアーキテクチャーを活用して、今日の仮想化された動的なネットワークでインテリジェントな自動化と運用を実現することができます。 通信事業者は、これらの重要な優先事項に焦点を当てたネットワークからデータを収集し、それらのデータに基づいて意味のある洞察を提供するソリューションを必要としています。

5Gの到来

多くの人々がまだ初期の段階でしかないと語っていますが、アジア太平洋(APAC)は、初の5Gの商用展開が実現される地域として期待されています。韓国は、来年の平昌冬季オリンピックに5Gを展開する意向を持っています。 それに続き、2019年に中国が5Gを展開し、夏のオリンピックに向けて2020年に日本が5Gを展開します。

実際、アナリスト企業のAnalysys Mason社によると、2020年までに何らかのレベルの5G商用サービスを提供すると回答したモバイル・ネットワーク事業者の割合は、APAC先進地域では28%に上り、グローバル標準の8%を大きく上回りました。 つまり、APACの事業者は、自社のネットワーク・プラットフォームを複雑さの増大や5Gに対する期待の高まりに対応させるために事前に計画を立てています。

ネットワークの変革は、決して容易いことではありません。 しかし、インテリジェントな自動化を実現するプラットフォームの構築は、一度に1つのサービスの自動化、一度に1つのプロセスの効率化、一度に1つの課題の克服に役立ち、最終的な成功へと道を開きます。

以下に、Telecom Asiaの第10回「Readers' Choice & Innovation Awards」のロゴと祝賀会の写真を掲載しました。