ネットワークの複雑さから抜け出し、「ロックイン」から逃れるために、我らのヒーローは新たな進路として、サービス・ライフサイクルの最適化に注力する道を選択しました。 この道は、ビジネスの前進、顧客満足度の向上、最終利益の改善に役立つでしょう。

従来のネットワークの複雑さから抜け出し、必要とされる俊敏性と拡張性を実現する方法は、サービス・ライフサイクルを最適化することであるとヒーローは確信しています。 また、精力的に活動して顧客基盤を広げている若いライバルに後れを取らないためには、これが唯一の方法だと考えています。 そうは言っても、目の前には急勾配な学習曲線、つまり短期で多くを学べるがチャンスが広がっています。スタートする最適なタイミングはいつでしょうか?

ヒーローは、ネットワークの自動化を始めることを選択し、比較的適応しやすいデータ駆動型のWAN自動化アーキテクチャーを導入していますが、その間に持ち前の一徹さと熱意によって大きく前進しています。 俊敏性の大幅な向上に役立つDevOpsのプロセスと手法を学びながら、実践的な適応能力を向上させたいとも考えています。

さまざまな製品、ネットワーク、エンジニアリング、ITの分野からスタッフを集めてチームを結成し、協力関係を促進させることで、サービス・テンプレートを使用して新しいWANサービスを作成し、潜在的な複雑さを抽象化する「アダプター」を作成して新しいドメインを導入できるように支援しています。   このスーパーヒーローたちの新チームは、DevOpsのツールと手法を用いることで、これまでは相互に独立した世界であった基礎となるコントローラー、管理システム、さらにIP/MPLS、イーサネット、光などのネットワーク・エレメントを統合する方法を見つけました。

我らのヒーローは、ネットワーク運用の簡素化を体験するなかで、仮想化を完全に取り入れる方法も習得しました。 B2B市場では企業向け接続サービスの競争が激化し、実質的にはコモディティ化が進んでいますが、ヒーローは、付加価値の高いサービスを提供すれば、市場機会が増えるだけでなく、競合他社を大きく引き離せることを知っています。

しかし、それと同時に企業の各支店にある物理的なプラットフォームやネットワークの管理が、サービス簡素化の目標を達成する妨げになっていることも理解しています。   ヒーローは、それを解決するのは仮想化であると即座に判断しました。仮想化により、従来の高額すぎる運用コストの問題を解決し、基本的な接続サービスに加え、これまでにないレベルの高付加価値の広範な仮想化ビジネス・アプライアンスを提供できるようになります。

この新たな優位性に基づき、今後のさらなる発展の可能性が見えてきました。 選択が正しかったことが明らかになっています。 将来に向けて、新しい市場機会が広がっています。 広範な新サービスを効率的に実現するために、自動化と仮想化をどう活用すればよいかも完全に把握しています。 WANを自動化し、仮想化機能を提供する能力を会得しましたが、ネットワーク自動化のプロセスを完成させるためには、まだやらなければならないことがあります。

プロセスが本格化するのに伴い、物理的または仮想化されたインフラのいずれを経由するかにかかわらず、真のエンドツーエンドのサービスを実現することを重視する必要があると認識しはじめています。 ネットワーク・テクノロジーを「抽象化」して、パフォーマンス重視のSLAを適用した真のエンドツーエンドのサービス・ライフサイクル・プロビジョニングを実現するには、WANの自動化と仮想化にとどまらず、それぞれの顧客サービスに最大の比重を置かなければならないと理解できるようになっています。この顧客重視の視点は、マルチドメイン・サービス・オーケストレーション(MDSO)につながっています。

我らのヒーローは、マルチドメイン・サービス・オーケストレーションへの移行は、既に実施したWAN自動化の延長線上にあると理解し始めています。 実際、作業は非常に容易になっており、新しいドメインと新しいテンプレートのインターフェイスとなる新しい「アダプター」を作成するだけで、モバイルとデータセンターの仮想化された新ドメインをヒーローの自動化プラットフォームに追加できるようになっています。この方法では、これまでに作成したWANテンプレートも利用できます。 既存のアーキテクチャーを基にネットワーク詳細の抽象化を進めることで、ノースバウンドからエンドユーザーやネットワーク管理者まで、真のエンドツーエンドのサービス指向の視点を適用できます。  

スーパーヒーローのチームは総力を結集して、ネットワークの視点を、これまでのテクノロジー主導から、新しいサービス指向の視点、つまりSLA(サービス・レベル・アグリーメント)中心の視点へと進化させています。 このテクノロジー主導からサービス・ベースの運用へと移行する過程において我らのヒーローは、サービス・ライフサイクルを簡素化することが、サービスのターンアップ/ターンダウンのプロセスの大幅な迅速化と、市場で例を見ない優位性を確立できるオンデマンド・サービス機能の効果的な作成につながることも学びました。 我らのヒーローが奉じるサービス簡素化の哲学は、ネットワークをエンドツーエンドのサービス中心の新しい視点で捉えるのにも役立ちます。この視点により、サービス保証と全体的な顧客満足度が向上します。

MDSOへ舵を切ったことで、ヒーローはロックインから逃れ、真のエンドツーエンドのサービス自動化プラットフォームを構築し、それと同時にビジネス運営の効率化も実現しています。 しかし、自動化は必ずしも自律と同一ではありません。 ネットワークにインテリジェンスの要素を取り込むためには、他に何をすればよいでしょうか。

ぜひ、シリーズ最後の章をお読みください。