切り札としてのもう1つのMCPアプリケーション、PlannerPlusで需要に先手を打つ
今回は、4部構成のMCPアプリケーション・ブログ・シリーズの第3回目となります。全シリーズについては こちら をご覧ください。
効率的かつタイムリーに構築するために、PlannerPlusはきわめて重要です。なぜなら、Cienaのドメイン・コントローラーのManage, Control and Plan(MCP)とシームレスに統合されているからです。開始点は、以前のプランニングから保持されている古いオフライン・データを使用するのではなく、常に光ネットワークのリアルタイム表示をベースにするので、プランニングが迅速化し、その正確さも向上します。MCPの自動化されたゼロタッチ・プロビジョニングを使用すれば、完成されたネットワーク設計を簡単に導入することができます。PlannerPlusは、新規ネットワーク計画または光ネットワークの拡張に必要な継続的な容量管理の目的に使用できます。
PlannerPlusは、インテリジェントなネットワーク制御を実現するMCPアプリケーションの切り札の1枚です。CienaのMCPドメイン・コントローラー、Liquid SpectrumやAdaptive IPTM AppsなどのAdvanced Apps、Emulation Cloudオープン・エコシステム、MCPサービスと連携することで、PlannerPlusは、変化する市況に適応する動的なプランニングを実現します。
これまでにない効率性によってネットワーク容量を追加
新規構築または既存環境の増設のいずれのシナリオであれ、PlannerPlusの直感的なユーザー・インターフェイスを介して、Cienaのオプティカル装置の構成とノード間のネットワーク接続を設計およびエンジニアリングすることができます。唯一異なるのは、ネットワークの増設の場合には、MCPのネットワーク・キャプチャーを活用して、現在導入されているネットワークの正確なリアルタイムの状態を開始点とすることです。その開始点から、PlannerPlusが示すワークフローの手順に沿って設計を進めて、検証を行うことができます。
PlannerPlusのウェブベースのグラフィカル・ユーザー・インターフェイス(GUI)経由で、地図の表示、サイトへの装置の追加、カード・レイアウトの詳細へのドリルダウン、ファイバー接続とパッチのリストの決定、さまざまな実装のwhat-ifシナリオを容易に実行できます。障害分析を実行して設計の堅牢性について満足できる結果が得られたら、ソフトウェアによってプロジェクトの見積もりに必要な部品表を自動的に作成し、装置をインストールするためのゼロタッチ・プロビジョニング(ZTP)ファイルを生成します。 さらに、計画された装置上で波長サービスやクライアント・サービスを計画することもできます。その結果、可能な限り短時間でインフラを収益化する態勢を整えることができます。たとえば、光波長のホールセール事業者は、将来の日付を指定してサービス・アクティベーションをスケジューリングして必要なリソースを予約できるので、アクティベーションが保留になっている間のオーバープロビジョニングのリスクをなくすことができます。
Cienaのトランスポンダー装置を物理的に配備して、ZTPファイルを実行すれば、自動的にインフラを設定してネットワーク容量を追加することができます。このプロセスにより、チームが情報を他のシステムに書き換えて、コード・スクリプトを作成し、CLIからコマンドを1つずつ実行する必要がなくなるので、手動による方法に比べてプランニングにかかる時間と正確さが前例のないレベルで向上します。MCPは、すべての接続が構成されていることを確認する開始時のテストも実行します。ユーザーが実施する作業は、装置に電源を投入することだけです。ボタンをクリックするだけで、計画済みのサービスのアクティベーションを完了できます。
ネットワークの正確な可視化によってプランニングの最適な意思決定を促進
これまでにネットワークのパフォーマンス・メトリック(PM)とログ・ファイルを手動で統合して大量のデータを抽出し、プランニングと投資の意思決定のためのメトリックとして使用しようとしたことはありますか。PlannerPlusを使用すれば、この煩わしさを解消できます。PlannerPlusは、MCPが生成したライブ・ネットワーク・キャプチャーとともに、2つのMCPのAdvanced Apps、つまりNetwork UtilizationとNetwork Trendsのデータを活用して、ネットワークでホットスポットが発生している場所や使用率が低い場所を分析します。それが意味することは、CAPEXを賢く節約し、顧客需要を最も効果的に満たすことができるということです。
図3:使用率(例:プロビジョニング済みのトランスポート・サービス容量)の明確な可視化
図4:光ネットワーク・パフォーマンスを分析するための豊富なネットワーク傾向レポート
Network Utilization Appは、装置、ネットワーク・エレメント、オプティカル・トランスポート・サービス用にプロビジョニング/利用された容量のリアルタイムと過去のメトリックを提供します。これは、サービス・パフォーマンスの低下を軽減するために、新しい容量を必要としている箇所を特定するのに役立ちます。一方、ネットワーク容量が利用可能な場合には、その容量をすぐに利用できます。Network Trendsは、装置やサービス全体の主要なPM(ファイバーとスペクトルの使用率など)のパターンを明らかにし、最もネットワーク調整が必要な場所をユーザーに示すことができます。また、任意の間隔でレポート作成をスケジューリングし、任意の時点または一定の間隔で2つの特定のポイント間のデータを比較したり分析したりできます。詳細でありながら簡潔なこの可視化により、ネットワークの成長をより容易かつ正確に予測して計画することができます。
次回:Emulation Cloud
PlannerPlusについて詳しくご説明しましたが、自動化された正確なネットワーク容量計画でこのアプリケーションが果たす重要な役割を明らかにできたなら幸いです。次回のブログでは、CienaのEmulation Cloudのオープンな統合環境とMCPサービス・チームの専門知識を活用し、最も効率的にネットワーク計画を実装に移して、現在の競争が激しいネットワーキング業界で圧倒的な勝者となる方法について解説します。