AT&Tが1波で最高速度を達成
重要なポイント:
- AT&Tは1.6Tb/sでデータを伝送できる新しい技術の試験に成功しました。これはAT&Tネットワークにおける現在の最高速度の4倍に相当します。
- お客様にとって、これはAT&Tのネットワークがサポートする接続において速度と効率がさらに向上したことを示しており、ストリーミング・ビデオ、AIアプリケーションの使用、仮想現実(VR)、クラウド・コンピューティングなどのインターネット・サービスのパフォーマンスが強化されます。
- 本試験はAT&Tの既存のインフラを使用し、米国ニュージャージー州ニューアークとペンシルベニア州フィラデルフィア間の296kmのルートで実施しました。
この画期的な技術的マイルストーンの達成により、AT&Tの全国規模のソフトウェア中心型ネットワークが、AI、ユーザー生成コンテンツ、拡張現実(AR)、仮想現実(VR)、クラウド・コンピューティング、ストリーミング・ビデオなどによって高まる大容量帯域幅の需要に対応できることが実証されました。
先日、AT&Tは296kmの商用の長距離ネットワークにおいて、1波1.6Tb/sのデータ伝送試験に成功しました。これは現在の400Gb/s波長の4倍の速度に相当します。1.6Tb/sの波長は、業界初となる2系統のIEEE標準ベース800ギガビット・イーサネット1のエンドツーエンド回路で伝送されました。これは2地点間の全ファイバー長にわたって単一の光周波数を利用した完全で途切れのないデータ経路です。
本試験は、次世代の速度を提供できる業界のリーダーとして台頭するのはAT&Tであることを示しています。これにより、お客様はAIを最大限に活用できるようになり、またお客様のビジネス展開方法の変革もサポートされます。
「消費者が使用する接続デバイスの数が増えているため、AT&Tネットワーク上のトラフィックもさらに増加し続けています」と、AT&Tのネットワーク・インフラ・サービス担当副社長マイク・サタリー(Mike Satterlee)氏は述べています。「当社は2028年までにネットワーク・トラフィックが倍増すると予測しており、この試験で実証された技術は、データ送信、ビデオ視聴、ストリーミング・サービス利用といったお客様の需要の増加に対応するためのAT&Tの継続的な取り組みにおいて重要な役割を果たすと考えています」
本試験の技術詳細
本試験はAT&Tの既存の長距離光ファイバー・ネットワークを使用し、米国ニュージャージー州ニューアークからペンシルベニア州フィラデルフィアに至る296kmのルートで実施しました。この1波1.6Tb/sの伝送は、既存の運用中の顧客トラフィックと並行しながら100Gb/sと400Gb/sの波長で行われました。
試験中には、オープンソースのホワイトボックス・スイッチをネットワーク機器として使用しました。このホワイトボックスはBroadcom社製のJericho3パケット・プロセッサー・チップを使用して設計されており、1台の2RUプラットフォーム内で最大18個の800Gネットワーク・インターフェイス・ポートを提供できます。使用したDriveNets Network Cloudはソフトウェア・ベースのソリューションであり、ハードウェアには依存せず、データ・プレーンとコントロール・プレーンの機能(800Gでのルーティングなど)のためのオープンAPIをホワイトボックス上で実行します。ホワイトボックスの使用およびハードウェアとソフトウェアの分離により、コスト管理と迅速なイノベーションが促進されます。
このホワイトボックスからの2系統の800GbE信号は、CienaのWaveLogic 6 Extreme(WL6e)コヒーレント光トランスポンダーで1.6Tb/sに多重化されます。これは200Gbaud設計と3nmコヒーレントDSP ASICを使用した初のコヒーレント光伝送ソリューションであり、シングルキャリアで最大1.6Tb/sの速度を実現できます。このWL6e技術は、現在の800Gトランスポンダーと比較して、伝送ビットあたりの設置スペースと電力を50%削減します。これは、標準準拠の800GbEクライアントを用いてWL6eの1.6Tb/sでの伝送パフォーマンスを実証した初めての試験です。
ニューアークとフィラデルフィアのオフィスでは、Coherent社製800G DR8プラガブル・トランシーバーをホワイトボックス・ルーターとWL6eトランスポンダーに搭載して、パケット技術と光伝送技術のオフィス間接続を構築しました。さらにKeysight社製AresOne-M 800GEテストセットが発する800GbEクライアント信号を、追加の800G DR8プラガブル・クライアント光インターフェース・ペア経由でホワイトボックスに供給して、ニューアークからフィラデルフィアまでの2系統の800GbEサービスでエンドツーエンド性能の検証を行いました。
「このAT&Tとの画期的な成果により、Cienaはさらなる業界初を達成し、光伝送ネットワークの速度と容量の限界を押し広げることができました」と、Cienaの国際研究開発担当上級副社長であるディノ・ディペルナ(Dino DiPerna)は述べています。「CienaのWaveLogic 6コヒーレント光伝送技術は、AT&Tの次世代統合光伝送ネットワークをサポートするだけでなく、より優れた拡張性、柔軟性、効率性を備えたクラウドベースのAI対応ネットワークの構築に向けた取り組みも支援します」
詳細については、AT&Tの波長サービスのウェブサイトをご覧ください。
1 800ギガビット・イーサネット(800G、800GbE)規格は、IEEE P802.3dfタスクフォースによって開発され、2024年2月16日に[802.3_B400G] IEEE P802.3df規格が承認されました。
AT&Tについて
AT&Tは、米国の1億人以上の家族、友人、隣人、そして約250万社の企業がさらに大きな可能性につながるよう支援しています。140年以上も前の初の電話機から、現在の5Gワイヤレスやマルチギガ・インターネットの提供に至るまで、AT&Tは皆さまのより良い生活のために革新を続けています。AT&T Inc.(NYSE: T)の詳細については、about.att.comをご覧ください。投資家向け詳細情報については、 investors.att.comをご覧ください。
Cienaについて
Ciena(NYSE: CIEN)は、ネットワーキング用のシステム/サービス/ソフトウェアのグローバルリーダー企業です。業界で最も適応性の高いネットワークを構築し、お客様が増え続けるデジタル需要を予測して対応できるようにします。Cienaは30年以上にわたり、常にイノベーションを追求し、人間性を融合させてきました。お客様、パートナー、コミュニティとの協調的な関係に最も高い優先順位を置いており、柔軟性、オープン性、持続可能性を備え、現在と将来にわたってすべてのユーザーにより良いサービスを提供できるネットワークを構築しています。シエナの最新ニュースについては、LinkedIn、Twitter、Ciena Insights blog、www.ciena.comをご覧ください。日本におけるシエナの事業の詳細については、https://www.cienacorp.jp/をご覧ください。
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