高速光暗号化技術と耐量子計算機暗号(PQC)アルゴリズム、量子鍵配送(QKD)を組み合わせ、量子時代におけるデータの機密性を確保
Quantum Corridor、Ciena(NYSE:CIEN)、東芝は、Quantum Corridorが米国中西部で実稼働中の商用ネットワーク上で高速な耐量子ネットワークの試験に成功しました。本試験では、Cienaの WaveLogic 6 Extreme (WL6e)が提供する1.6Tb/s耐量子光暗号化機能により、重要な転送中データを即座に保護できることを実証しました。この機能は、NIST認定のPQCアルゴリズムを使用したハイブリッドなセキュリティー手法に対応し、東芝のQKD技術ともスムーズに連携します。
政府や企業がポスト量子時代に向けた計画を加速させる中、本試験は実施されました。世界各国の政府が、情報システムをNIST承認PQC標準に移行する形で量子コンピューター対応を進めるよう義務化を図っており、重要インフラ事業者や企業にとっては移行準備をすぐに始めなければならないという緊急性が高まっています。
本試験はシカゴとインディアナ州ハモンドの各データセンター間をつなぐQuantum Corridorの実稼働中の商用ネットワーク上で実施したものであり、CienaのWL6e搭載Waveserverプラットフォームを用いた1.6Tb/s暗号化接続の検証に成功しました。また、同一のRLSフォトニック・ライン・システム上で、既存のWaveLogic 5 Extreme(WL5e)800G暗号化トラフィックも検証しました。さらに、本試験では 東芝QKDサーバー との相互運用性も実証しました。このサーバーは量子技術によって生成された鍵をCienaの各光暗号化システムに供給する役割を果たしています。
本ソリューションはPQCとQKDのいずれにも対応しているため、ネットワーク事業者にとっては、現在の暗号化ソリューションに対する量子コンピューターの脅威を軽減するうえで柔軟性が得られることとなり、特にハーベスト攻撃「Harvest Now, Decrypt Later(今収集し、後で解読する)」に対して有効です。また、企業やサービスプロバイダーにとっては、この手法が量子セキュアネットワーキングへの現実的な移行手段となり、既存のインフラを全面的に入れ換える必要性も回避できます。
Quantum Corridorの社長兼CTOであるライアン・ラフラー(Ryan Lafler)氏は次のように述べています。「耐量子ネットワーキングはもはや未来の話題ではありません。PQCとQKDを併用した1.6Tb/s暗号化接続を当社の運用中ネットワーク上で検証することに成功しました。これはつまり、量子セキュアソリューションへの移行を図るお客様を支援しつつ、AIやクラウドあるいはミッションクリティカルなアプリケーションの帯域需要への対応を継続することが可能であることを証明しています」
CienaのWaveserverプラットフォームは、常時稼働かつワイヤースピードの光レイヤーAES-256-GCM暗号化を実現するとともに、同プラットフォームが有する耐量子暗号化ソリューションの一環として、NIST認定PQCアルゴリズムにネイティブ対応しています。また、CienaのWL5e 800G暗号化ソリューションをすでに導入済みのお客様についても、簡単なソフトウェア・アップグレードでPQCアルゴリズムに対応すれば同水準のデータ保護が実現できることが本試験で明らかになっており、これにより既存ネットワーク投資の価値を長期化することができます。
Cienaのグローバル研究開発担当上級副社長であるディノ・ディペルナ(Dino Diperna)氏は次のように述べています。「機密性の高いデータを取り扱う組織にとって、量子セキュア通信への移行はもはや不可避となっています。この重要なマイルストーンで明らかになったのは、PQCやQKDと連携する高速光暗号化を実際のネットワーク環境に導入することは容易であり、これにより重要データを今すぐ保護しながら、量子コンピューターの脅威に対する準備もできることです」
株式会社東芝の副社長であるテリー・クローニン(Terry Cronin)氏は次のように述べています。「量子時代に備えるためには、サイバーセキュリティーへの多層的な対応が必要です。量子鍵配送(QKD)は、セキュリティーの物理レイヤーを追加して重要な通信の保護を強化し、耐量子計算機暗号(PQC)を補完します。これらの補完的テクノロジーは高速光ネットワーク上で併用的に導入できるため、組織が量子セーフ通信に移行する場合の現実的な手段となるとともに、現段階における超機密データの保護とも両立できます」
Quantum Corridorのネットワークは、お客様のトラフィックを各種データセンター・ノード間で伝送しており、共伝播QKDシステムを介して保護された暗号化チャネルを使用して量子セーフ接続を提供します。本試験は、お客様が帯域集約型アプリケーションを採用し、拡大するサイバーセキュリティー要件に対処する中で、どのようにNISTに準拠したPQCソリューションに移行し、容量とセキュリティーの拡大も同時に実現できるかを明確に示します。
その他のリソース
- 世界初の1.6Tb/s試験による量子セーフ・ネットワーキングの進展
- Quantum Corridorと東芝、商用メトロ光ファイバーネットワーク上で世界初の州横断的量子鍵配送を実証
- 1.6T量子セーフ暗号化 - 重要データを大規模に保護
Quantum Corridor Inc.について
Quantum Corridor Inc.はシカゴ地域の革新的な技術者たちが設立した企業です。設立の目的は、テクノロジー・インフラをシカゴからインディアナ州へと拡大し、Chicago Quantum Exchange、防衛関連企業、研究ハブ、大学などの機関を対象とした情報共有プラットフォームを創設することにありました。同社はブロックテックハブ(Bloch Tech Hub)のメンバーを務めています。これは、量子コンピューター技術に関して「米国地域的・革新技術的ハブ」(U.S. Regional and Innovation Technology Hub)の指定を受けた31件の研究ハブの1つであり、Chicago Quantum Exchangeが主導する産業界、学術界、政府、非営利組織のステークホルダーで構成する連合体です。Quantum Corridor Inc.は2024年4月にChicago Quantum Exchangeのメンバーとして指名されました。Quantum Corridorのネットワークは、大手の研究・教育センターや高帯域を使用できる組織などを全般的な対象としたもので、今後は総延長が263マイルに及び、米国最大の量子コンピューティング・スーパーハイウェイになると予想されています。詳細については、https://quantumcorridor.comをご覧ください。
東芝インターナショナル米国社(TIC:Toshiba International Corporation)について
東芝インターナショナル米国社は東芝アメリカ社(Toshiba America Inc.)のグループ企業であり、株式会社東芝の完全子会社です。同社の事業部門やビジネスユニットはモーター・変速ドライブ、パワーエレクトロニクス、自動車関連、運輸交通関連、デジタルソリューション、量子鍵配送、送配電などさまざまな分野に及んでいます。
テキサス州ヒューストンに本社を置く同社は、エネルギーセクター、製造業全般、データセンター、自動車産業、医療などのさまざまな業種に応用ソリューションを提供しています。
Cienaについて
Cienaは、高速接続を提供するグローバル企業です。世界で最も先進的なネットワークを構築し、帯域幅需要の爆発的な増加に対応しています。Cienaは、ネットワークシステム、相互接続技術、自動化ソフトウェア、サービスの総合力により、データ伝送とネットワーク管理に革新をもたらしています。卓越した専門知識とイノベーションで、お客様、パートナー、コミュニティーがAI時代における成功を収めることができるようサポートします。Cienaの最新ニュースについては、LinkedInをフォローするか、Cienaウェブサイトをご覧ください。
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